2019年02月03日
異形の者
よく晴れた一日だったと思えば翌日は一転しての雪だるま。
でも暖冬にはかわりない、ありがたい今年の冬。
でも暖冬にはかわりない、ありがたい今年の冬。
所用を済ませつつ海へと向かう。早起きしてランニングしてから釣りに行こうかと、前日は思っていたのだが実際は寒さと眠気にあっさりと降参してしまう我がココロの弱さよ(^^;
海に到着したのは午前10時過ぎ。
風が吹いているが、ポイントを選べば邪魔な方向でもない。いくつかのポイントを回りながら、今日の釣り場を探す。
冬のマゴチ狙いは移動が忙しい。
相変わらずの重たそうな空だが、次第に晴れ間が見えたりと前回の釣行時とは違って明るい雰囲気だ。
僕の少し先を、ハクセキレイがテッテッテッテッ・・・と歩いて行く。こんもりとした冬毛を纏った姿が可愛らしい。
いつものローリングシャッドで探っていく。なにかしらの反応があるだろ、と期待したエリアも沈黙。
そのうちローリングシャッドがフグにひと囓りされたので、ロデムに交換。
時々軽いリフトを交えながらボトムすれすれをストップ&ゴーでスローに誘う。
冬のポイントと言えど、初夏からの最盛期に比べると反応はガタ落ちなのは当たり前のことで、冬が深まっていくにつれて反応がどんどん鈍くなっていくのも自明の理。
おそらく「うららかな陽気の一日」なんて表現するような季節になるまでは、1回のチャンスをモノに出来るかどうかが問われる日々が続くだろう。それでも反応があれば良い方で・・・・その前に、その頃になれば違う釣りをしているか(^^;
そんな数少ない反応を拾いに行くような感覚で、丁寧に探っていく。
途中、シラスがフックに掛かってきた。
これがベイトに入っていれば、これに付いた魚もいるだろうし、海の中はあながち通夜状態じゃないんじゃないか、と良い方に考える。
実績の高いエリアを少し離れたところ。
フォールの着底寸前でコツッとアタリ!
いつものジグヘッドとアシストフックの組み合わせなら少し食い込ませてから合わせるのだが、ロデオの場合は前後にトリプルフックの仕様なので、プラグを使う感覚での即アワセ。
ロッドが重量感をとらえてしっかりと曲がる。
よ~し、乗ったぜ!
ヘッドシェイクの元気良い引きが伝わってくる。
はい、マゴチ確定♪
アシストフックを使う場合、僕はスティンガートリプル45ZN#10を使っている。この小さなサイズを使うのは違和感なく食い込ませたいのと、口の中にフッキングさせたいからで、それによりバレる確率は格段に低くなると感じている。また、ワイヤー部分がフリーに追従して動くので、マゴチのヘッドシェイクにも安心感この上ない。
太いメインフックで上あごを貫くのが理想であるのは変わりないが、アシストフックのおかげでアタリの多くをヒットに持ち込めているのは現実であり、低活性で食いの浅いこの季節は尚更である。
でも今使っているロデオは違うので、多少の不安を感じながら寄せてくる。
抵抗はするもののドラグを出すでもなく、労せず寄せてこれるのでかわいいサイズなのだろう。
そして、なんなくネットイン。

今日も無事登場のマゴチは手尺で45センチくらい。
やはりかわいいサイズだったが、苦労して辿り着いた本命は嬉しい。

やっぱり今日もイイ顔してらっしゃる。
なんか笑ってるようで機嫌良さげな感じだけど、本人にとってはシャレにならないこと、この上ない状況下なわけであり(^^;
今回は、本命はこの1匹で終わったのだが、それはそれはとても満足した釣行であった。
と、言うのも、他にも嬉しいゲストが現れてくれたからであり。

「オレの方がイイ顔してるだろ~」
異議なし!!
手前のブレイクでボトムにあたる感触があり、ロッドをあおると何かが引っかかった重みがある。
海藻が掛かったかなとそのまま巻いてくると、なにやら茶色い物体が揚がってきた。
・・・・??・・・・・・?!!!!!!
ぬうおおおおお!!もしや、貴方は!!

僕の長年の憧れ、オニオコゼ様!!
僕がこの面妖な魚を知ったのは、小学6年生の時。
誕生日プレゼントで買ってもらった「さかな大図鑑」のとあるページであった。
魚の造形とはとても思えないような、むしろ海藻というか海底そのものというか、異形と呼ぶにふさわしい外見もさることながら、その背中の毒針がこの上なく危険であるということが僕の中では格好良くて仕方がなく、それ以来僕の憧れの魚となっていたのである。
いつかこの魚と出逢いたい。
そんな想いを抱きつつも、確率された釣り方があるわけでもなく。
ネットで見かけるのは、どれも偶然の産物的な、たまたま引っ掛かってきたのよ、というシチュエーションが主であり。
そんな記事を羨ましく思いながらも、大抵の記事は「なんか知ってるけど、やっぱり変な奴が釣れたけど」的な扱いが多くて。
そこに一抹の寂しさを感じつつも、これだけ個性的な魚は万人受けするわけではないし、ましてや釣りという行為は好きでも魚に興味はない人にとっては、通りすがりの変な奴くらいの扱いは無理もないと思っていた。
反面、出逢いたくても確率された出逢い方があるわけではなく、交通事故的な僥倖が無い限り、僕が実際に目にすることは難しいだろう、とずっと思っていたお魚さんなのだ。
それが今回、ある意味教科書通りと言うべき、偶然引っ掛かってきたような出逢いに恵まれ、あまりにもしにベタベタな出逢い方には少々の気後れを感じてしまう感動があった。

スレで掛かったわけではなく、ちゃんと口にフッキングしている。
ちゃんと釣ったんだ。
でも、捕食するつもりにしてはルアーのサイズ感おかしくないですか!?

上から見ると、見事な擬態ぶり。
これは海底にいたら分からんだろうなぁ。

裏返すと、胸鰭の軟条が足のように見える。また腹鰭が広く海底を掴むような形状である。
ボトムに居座ることに特化した、「根魚 of 根魚」。

まさに “異形の者”・・・!
毒を持った背鰭が、ナイフのような鋭さではなく、ゴツゴツとした鈍さを感じさせるところに一層の凄みがあり、また、背鰭のほとんどが棘がむき出しなところも恐ろしい。
よくその外見を「醜悪」なんて表現を見かけるが、僕からしたらとんでもない、めちゃめちゃカッコイイぞ!
マゴチも僕的にはとてもとてもカッコイイ魚で大好きなのだが、すまん今日は鬼オコさんの勝ちだ。
この出会いの僥倖は、30年超しの夢を叶えた気分。なかなか賛同が得られないのが残念であるが(笑
この憧れの魚、食味は最高なのだろうが、サイズも小さいのでリリースした。
唐揚げは何度か食べたことがあり、刺身も以前に1度だけ食べたことがあるが、それは美味極まりない味わいだった。
再び出逢える幸運があり、もしそのサイズが良ければ、今度は持ち帰って食べよう。捌くのは死ぬほど緊張しそうだが(^^;

これは記事の始めのようで書いた、引っ掛かってきたシラス。
これはこれで、透明な姿が美しいね。
〈タックル〉
ロッド:G-CRAFT MIDWATER MWS-972-MLRF
リール:Daiwa CERTATE3000
ライン:Seaguar PE X8 1号
リーダー:東レ トヨフロン5号
海に到着したのは午前10時過ぎ。
風が吹いているが、ポイントを選べば邪魔な方向でもない。いくつかのポイントを回りながら、今日の釣り場を探す。
冬のマゴチ狙いは移動が忙しい。
相変わらずの重たそうな空だが、次第に晴れ間が見えたりと前回の釣行時とは違って明るい雰囲気だ。
僕の少し先を、ハクセキレイがテッテッテッテッ・・・と歩いて行く。こんもりとした冬毛を纏った姿が可愛らしい。
いつものローリングシャッドで探っていく。なにかしらの反応があるだろ、と期待したエリアも沈黙。
そのうちローリングシャッドがフグにひと囓りされたので、ロデムに交換。
時々軽いリフトを交えながらボトムすれすれをストップ&ゴーでスローに誘う。
冬のポイントと言えど、初夏からの最盛期に比べると反応はガタ落ちなのは当たり前のことで、冬が深まっていくにつれて反応がどんどん鈍くなっていくのも自明の理。
おそらく「うららかな陽気の一日」なんて表現するような季節になるまでは、1回のチャンスをモノに出来るかどうかが問われる日々が続くだろう。それでも反応があれば良い方で・・・・その前に、その頃になれば違う釣りをしているか(^^;
そんな数少ない反応を拾いに行くような感覚で、丁寧に探っていく。
途中、シラスがフックに掛かってきた。
これがベイトに入っていれば、これに付いた魚もいるだろうし、海の中はあながち通夜状態じゃないんじゃないか、と良い方に考える。
実績の高いエリアを少し離れたところ。
フォールの着底寸前でコツッとアタリ!
いつものジグヘッドとアシストフックの組み合わせなら少し食い込ませてから合わせるのだが、ロデオの場合は前後にトリプルフックの仕様なので、プラグを使う感覚での即アワセ。
ロッドが重量感をとらえてしっかりと曲がる。
よ~し、乗ったぜ!
ヘッドシェイクの元気良い引きが伝わってくる。
はい、マゴチ確定♪
アシストフックを使う場合、僕はスティンガートリプル45ZN#10を使っている。この小さなサイズを使うのは違和感なく食い込ませたいのと、口の中にフッキングさせたいからで、それによりバレる確率は格段に低くなると感じている。また、ワイヤー部分がフリーに追従して動くので、マゴチのヘッドシェイクにも安心感この上ない。
太いメインフックで上あごを貫くのが理想であるのは変わりないが、アシストフックのおかげでアタリの多くをヒットに持ち込めているのは現実であり、低活性で食いの浅いこの季節は尚更である。
でも今使っているロデオは違うので、多少の不安を感じながら寄せてくる。
抵抗はするもののドラグを出すでもなく、労せず寄せてこれるのでかわいいサイズなのだろう。
そして、なんなくネットイン。
今日も無事登場のマゴチは手尺で45センチくらい。
やはりかわいいサイズだったが、苦労して辿り着いた本命は嬉しい。
やっぱり今日もイイ顔してらっしゃる。
なんか笑ってるようで機嫌良さげな感じだけど、本人にとってはシャレにならないこと、この上ない状況下なわけであり(^^;
今回は、本命はこの1匹で終わったのだが、それはそれはとても満足した釣行であった。
と、言うのも、他にも嬉しいゲストが現れてくれたからであり。
「オレの方がイイ顔してるだろ~」
異議なし!!
手前のブレイクでボトムにあたる感触があり、ロッドをあおると何かが引っかかった重みがある。
海藻が掛かったかなとそのまま巻いてくると、なにやら茶色い物体が揚がってきた。
・・・・??・・・・・・?!!!!!!
ぬうおおおおお!!もしや、貴方は!!
僕の長年の憧れ、オニオコゼ様!!
僕がこの面妖な魚を知ったのは、小学6年生の時。
誕生日プレゼントで買ってもらった「さかな大図鑑」のとあるページであった。
魚の造形とはとても思えないような、むしろ海藻というか海底そのものというか、異形と呼ぶにふさわしい外見もさることながら、その背中の毒針がこの上なく危険であるということが僕の中では格好良くて仕方がなく、それ以来僕の憧れの魚となっていたのである。
いつかこの魚と出逢いたい。
そんな想いを抱きつつも、確率された釣り方があるわけでもなく。
ネットで見かけるのは、どれも偶然の産物的な、たまたま引っ掛かってきたのよ、というシチュエーションが主であり。
そんな記事を羨ましく思いながらも、大抵の記事は「なんか知ってるけど、やっぱり変な奴が釣れたけど」的な扱いが多くて。
そこに一抹の寂しさを感じつつも、これだけ個性的な魚は万人受けするわけではないし、ましてや釣りという行為は好きでも魚に興味はない人にとっては、通りすがりの変な奴くらいの扱いは無理もないと思っていた。
反面、出逢いたくても確率された出逢い方があるわけではなく、交通事故的な僥倖が無い限り、僕が実際に目にすることは難しいだろう、とずっと思っていたお魚さんなのだ。
それが今回、ある意味教科書通りと言うべき、偶然引っ掛かってきたような出逢いに恵まれ、あまりにもしにベタベタな出逢い方には少々の気後れを感じてしまう感動があった。
スレで掛かったわけではなく、ちゃんと口にフッキングしている。
ちゃんと釣ったんだ。
でも、捕食するつもりにしてはルアーのサイズ感おかしくないですか!?
上から見ると、見事な擬態ぶり。
これは海底にいたら分からんだろうなぁ。
裏返すと、胸鰭の軟条が足のように見える。また腹鰭が広く海底を掴むような形状である。
ボトムに居座ることに特化した、「根魚 of 根魚」。
まさに “異形の者”・・・!
毒を持った背鰭が、ナイフのような鋭さではなく、ゴツゴツとした鈍さを感じさせるところに一層の凄みがあり、また、背鰭のほとんどが棘がむき出しなところも恐ろしい。
よくその外見を「醜悪」なんて表現を見かけるが、僕からしたらとんでもない、めちゃめちゃカッコイイぞ!
マゴチも僕的にはとてもとてもカッコイイ魚で大好きなのだが、すまん今日は鬼オコさんの勝ちだ。
この出会いの僥倖は、30年超しの夢を叶えた気分。なかなか賛同が得られないのが残念であるが(笑
この憧れの魚、食味は最高なのだろうが、サイズも小さいのでリリースした。
唐揚げは何度か食べたことがあり、刺身も以前に1度だけ食べたことがあるが、それは美味極まりない味わいだった。
再び出逢える幸運があり、もしそのサイズが良ければ、今度は持ち帰って食べよう。捌くのは死ぬほど緊張しそうだが(^^;
これは記事の始めのようで書いた、引っ掛かってきたシラス。
これはこれで、透明な姿が美しいね。
〈タックル〉
ロッド:G-CRAFT MIDWATER MWS-972-MLRF
リール:Daiwa CERTATE3000
ライン:Seaguar PE X8 1号
リーダー:東レ トヨフロン5号
Posted by ネオプラMASA at 12:31│Comments(0)
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