2012年02月07日
Rainy
雨煙る穏やかな海で。
雪の日々が続いていたが、ここにきて久しぶりの雨降り。
真水嫌いのタコのこと、雨で低活性かなと思いつつ、海況は穏やかだろうから落ち着いた釣りの時間を楽しもうと今日も出掛けた。
AM9時過ぎに現場到着。
駐車場に着くと、いつものタコ釣り爺さんがちょうど準備をしているところだった。
「じゃ、今日もがんばろか」
と軽く言葉を交わしてから車を後にする。
しとしとと優しい雨が降る中、ポイントへ向け雪の上をザクザクと歩を進める。
前回と比べると雪もある程度溶け、また締まってもいるので幾分か歩きやすい。
海を目前に、ひとつ深呼吸をしてからキャスト開始。
波はベタ凪、潮も澄んでいる。
なんとなく、今日はいけそうな気にさせてくれる海況だ。
雨のせいか、釣り人の姿は少ない。
全くもって穏やかな、静かで心落ち着く冬の海だなぁ。
しばらく反応はない。だけどここは位置で釣れないことは殆どないほどに実績の高い立ち位置なので、そのうち釣れるだろと気長にキャストを続ける。
今日はこの海の状況からして、タコは必ずオープンエリアに出てきているはず。ならば、この位置できっと出る。
これだけゆったりとした気構えでキャストを続けられるのも、この穏やかで、少し湿り気を帯びた優しい空気の質感からか。
全方向、角度を刻みながらのキャストが3巡目に達した頃だった。
中間距離まで来たデビル8が不意に押さえ込まれるアタリ!
そのままアワセを入れてロッドを立てつつリールを巻く。
重量感の中、モワンモワンとした引きを感じる。
お~っしゃ!イタダキ~♪
今日最初の獲物、慎重に取り込んだのは・・・

「冬のタコはゴッツイで~」
眼力みなぎる1キロジャストのマダコ (v^ー°)
やっぱ、すんげ~な、この存在感。キャラ立ちすぎだぜ!
やっぱりここで出た。予想が当たったようで嬉しい。
続いて、再びアタリが。
だが、これはアワセを入れてから間もなくフックアウトしてしまった (ノД`)
でもやっぱ居るなぁ。
もう一方のポイントも攻めたくなったので、この場所はこれで切り上げて移動開始。
到着すると、さっきのタコ爺さんがロープを持って悪戦苦闘している。どうやら根掛かりしたらしい。
力を貸して一緒にロープを引っ張ると、テンヤのリーダーとなる部分のロープの継ぎ目で切れた。
爺さんが興奮気味に語るには、掛けたタコに根の中に逃げ込まれたらしい。ありゃりゃ・・。
手ごたえからして相当なものだったらしく、ミズダコだったかもしれないとのこと。
ミズダコか・・・。
一応、万が一のためギャフを持ち歩いているが、私のタコラルダスでは浮かすことも至難の業だろうなぁ。
爺さん曰く、
「マダコは一旦針から外れても誘いを続ければ、またすぐに掛かるけど、ミズダコの場合はしばらく時間をおかんと掛からんちゃ~。」
やっぱり今日はタコが動いている。
海草エリアを攻める。
ホンダワラの林の中をデビル8をトレースしてくる。
相変わらず、ホンダワラに引っかかった時の感触がタコと紛らわしい。
程なく怪しいアタリを感じてアワセを入れる。
どうやらヒットしたようだ。ラインの先にホンダワラを絡めながら中型のタコが上がってきた。
爺ちゃんに「釣れたよ~」と声を掛けてから、タコを水面から抜き上げる。
しかし、いつもなら慎重に抜き上げるところを、何故か動作が雑になり最後もう一息でキャッチいうときに強くテンションを掛けてしまい、その反動で身切れしてタコは水中にボッチャ~ン!
しまった~、何やってんだ、オレ (_ _|||)
「ありゃ~!」という爺さんの声が遠くから聞こえる。
余裕こきすぎというか慢心だな、これは。取り込みを雑にするとは・・・orz
でも!でもだ!
落としたタコは足元にある岩陰に隠れている。
タコはばれても再びアタックする可能性は高い。うまくいけば、今の奴をもう一度掛けることが出来るかも。
すぐさま、足元にデビル8を落として誘いをかけるが、タコが出てくる気配は一向にない。まだ警戒してるか。
ならば、と先ほどと同じコースをキャストして引いてくる。
そして、ルアーが足元まで来たところで・・・
グニッ!
おっしゃ~!やっぱアタックしてきたぜ!
そのままアワセを入れて、今度は慎重に慎重にそ~っとそ~っと抜き上げる(笑

「あ~あ、結局釣られちったよ (。-`ω´-) 」
サイズからいって、さっきのやつに間違いない。
今日2匹目は480g。
ここでリールに異変を感じる。
正確には今日の1匹目を釣り上げた後からだが、ある程度のテンションがかかるとハンドルが空転してしまいラインを巻けなくなる。今くらいのサイズなら問題ないが、キロを超えるようなサイズだとうまく動作するか不安・・。
このリールも結構長く使ってきたし、多くのタコの呪いがかかっているからなぁ。そろそろ寿命か!?
程なくして、再びアタリ。今回も掛かったタコにホンダワラが絡んでいる。
かまわず巻き上げるが、無念、身切れで途中でバレてしまった (ノД`)
回収したデビル8のフックには吸盤だけが刺さっていた。なんだか物悲しい絵だな。
今日はタコが動いている。
結構バラシも含め反応がある事から、この後もいけると思っていたのだが、その後は反応がパッタリと途絶えてしまう。
シーズン終盤なので、まだマダコをキャッチ出来ただけでも御の字なんだけど、なんか今日はこうもっとイケル気がしたんだけどなぁ。
雨は強くなったり弱くなったり。
鉛色の空とそれを映し出す海面。水中にはゆらめくホンダワラの林。
カモメが何か忘れ物でも拾いにきたかのように周辺をうろついて、また空へ飛び立っていく。
時刻は午後1時半を過ぎて、そろそろ終了時間が迫ってきた。
と、テンヤの爺さんが声を上げた。
「きたぞ~!」
爺さんの手にしているロープの先端には今まさにタコがアタック中であるらしい。
「でかいぞ~、コイツは~!」
爺さん、午前中にやられているミズダコへのリベンジに燃えているのだ。
周囲のギャラリー達(と言っても私を含めて3人のみ・笑)もみんな自分の釣りを中止して爺さんに注目する。
「爺ちゃん、デカイか、そいつは?」
私が声をかける。
「お~。デカイぞ~。アンタの竿じゃ揚がらんぞ、コイツは~。ワッハッハ~。」
「ミズダコか?」
「かもわからんな~。」
爺さん、まだ合わせない。テンヤの釣りはアワセのタイミングが肝。ミズダコはマダコに比べアタックが遅いので、おそらくその頃合を爺さんはじっくりと計っているのだろう。
おのずと周囲の緊張は高まる。
爺さん、まだ動かない。
まだか!?ギャラリーは固唾を呑んで見守る!
と、爺さん、体勢を整えていよいよアワセの動作に入るようだ。
極限までに周囲の空気が張り詰める!
「そ~りゃ~!」
気合一発、大アワセを決める爺さん!
!!!!!!!!・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「ありゃ~、すっぽ抜けた~!」
爺さんの悲痛な叫び声が響き渡る。
手に汗握り見守っていたギャラリー達が一気に吉本新喜劇並みにズッコケる(笑
どうやら失敗に終わったらしい。
張り詰めた空気は音をたてて崩れ、再び静かで穏やかな海に戻った。
オチがついたところで、時間もきたことだし今日の釣りは終わりにしよう。
ミズダコの気配が濃厚になってきたようだが、マダコもまだいけそうな気がする。マダコとミズダコはシーズンが入れ替えだとも言うけれど・・。
ここはキャスティングスタイルでのタコ釣りはまだまだ未開の地。これからも意外な発見があるかもしれない。
それを楽しみに、これからもタコ狙いの日々が続きそうだ♪
〈タックル〉
ロッド:DAIWA TACORALDAS INF72HB
リール:SHIMANO Scorpion QuickFire1501
ライン:PE4号
真水嫌いのタコのこと、雨で低活性かなと思いつつ、海況は穏やかだろうから落ち着いた釣りの時間を楽しもうと今日も出掛けた。
AM9時過ぎに現場到着。
駐車場に着くと、いつものタコ釣り爺さんがちょうど準備をしているところだった。
「じゃ、今日もがんばろか」
と軽く言葉を交わしてから車を後にする。
しとしとと優しい雨が降る中、ポイントへ向け雪の上をザクザクと歩を進める。
前回と比べると雪もある程度溶け、また締まってもいるので幾分か歩きやすい。
海を目前に、ひとつ深呼吸をしてからキャスト開始。
波はベタ凪、潮も澄んでいる。
なんとなく、今日はいけそうな気にさせてくれる海況だ。
雨のせいか、釣り人の姿は少ない。
全くもって穏やかな、静かで心落ち着く冬の海だなぁ。
しばらく反応はない。だけどここは位置で釣れないことは殆どないほどに実績の高い立ち位置なので、そのうち釣れるだろと気長にキャストを続ける。
今日はこの海の状況からして、タコは必ずオープンエリアに出てきているはず。ならば、この位置できっと出る。
これだけゆったりとした気構えでキャストを続けられるのも、この穏やかで、少し湿り気を帯びた優しい空気の質感からか。
全方向、角度を刻みながらのキャストが3巡目に達した頃だった。
中間距離まで来たデビル8が不意に押さえ込まれるアタリ!
そのままアワセを入れてロッドを立てつつリールを巻く。
重量感の中、モワンモワンとした引きを感じる。
お~っしゃ!イタダキ~♪
今日最初の獲物、慎重に取り込んだのは・・・

「冬のタコはゴッツイで~」
眼力みなぎる1キロジャストのマダコ (v^ー°)
やっぱ、すんげ~な、この存在感。キャラ立ちすぎだぜ!
やっぱりここで出た。予想が当たったようで嬉しい。
続いて、再びアタリが。
だが、これはアワセを入れてから間もなくフックアウトしてしまった (ノД`)
でもやっぱ居るなぁ。
もう一方のポイントも攻めたくなったので、この場所はこれで切り上げて移動開始。
到着すると、さっきのタコ爺さんがロープを持って悪戦苦闘している。どうやら根掛かりしたらしい。
力を貸して一緒にロープを引っ張ると、テンヤのリーダーとなる部分のロープの継ぎ目で切れた。
爺さんが興奮気味に語るには、掛けたタコに根の中に逃げ込まれたらしい。ありゃりゃ・・。
手ごたえからして相当なものだったらしく、ミズダコだったかもしれないとのこと。
ミズダコか・・・。
一応、万が一のためギャフを持ち歩いているが、私のタコラルダスでは浮かすことも至難の業だろうなぁ。
爺さん曰く、
「マダコは一旦針から外れても誘いを続ければ、またすぐに掛かるけど、ミズダコの場合はしばらく時間をおかんと掛からんちゃ~。」
やっぱり今日はタコが動いている。
海草エリアを攻める。
ホンダワラの林の中をデビル8をトレースしてくる。
相変わらず、ホンダワラに引っかかった時の感触がタコと紛らわしい。
程なく怪しいアタリを感じてアワセを入れる。
どうやらヒットしたようだ。ラインの先にホンダワラを絡めながら中型のタコが上がってきた。
爺ちゃんに「釣れたよ~」と声を掛けてから、タコを水面から抜き上げる。
しかし、いつもなら慎重に抜き上げるところを、何故か動作が雑になり最後もう一息でキャッチいうときに強くテンションを掛けてしまい、その反動で身切れしてタコは水中にボッチャ~ン!
しまった~、何やってんだ、オレ (_ _|||)
「ありゃ~!」という爺さんの声が遠くから聞こえる。
余裕こきすぎというか慢心だな、これは。取り込みを雑にするとは・・・orz
でも!でもだ!
落としたタコは足元にある岩陰に隠れている。
タコはばれても再びアタックする可能性は高い。うまくいけば、今の奴をもう一度掛けることが出来るかも。
すぐさま、足元にデビル8を落として誘いをかけるが、タコが出てくる気配は一向にない。まだ警戒してるか。
ならば、と先ほどと同じコースをキャストして引いてくる。
そして、ルアーが足元まで来たところで・・・
グニッ!
おっしゃ~!やっぱアタックしてきたぜ!
そのままアワセを入れて、今度は慎重に慎重にそ~っとそ~っと抜き上げる(笑

「あ~あ、結局釣られちったよ (。-`ω´-) 」
サイズからいって、さっきのやつに間違いない。
今日2匹目は480g。
ここでリールに異変を感じる。
正確には今日の1匹目を釣り上げた後からだが、ある程度のテンションがかかるとハンドルが空転してしまいラインを巻けなくなる。今くらいのサイズなら問題ないが、キロを超えるようなサイズだとうまく動作するか不安・・。
このリールも結構長く使ってきたし、多くのタコの呪いがかかっているからなぁ。そろそろ寿命か!?
程なくして、再びアタリ。今回も掛かったタコにホンダワラが絡んでいる。
かまわず巻き上げるが、無念、身切れで途中でバレてしまった (ノД`)
回収したデビル8のフックには吸盤だけが刺さっていた。なんだか物悲しい絵だな。
今日はタコが動いている。
結構バラシも含め反応がある事から、この後もいけると思っていたのだが、その後は反応がパッタリと途絶えてしまう。
シーズン終盤なので、まだマダコをキャッチ出来ただけでも御の字なんだけど、なんか今日はこうもっとイケル気がしたんだけどなぁ。
雨は強くなったり弱くなったり。
鉛色の空とそれを映し出す海面。水中にはゆらめくホンダワラの林。
カモメが何か忘れ物でも拾いにきたかのように周辺をうろついて、また空へ飛び立っていく。
時刻は午後1時半を過ぎて、そろそろ終了時間が迫ってきた。
と、テンヤの爺さんが声を上げた。
「きたぞ~!」
爺さんの手にしているロープの先端には今まさにタコがアタック中であるらしい。
「でかいぞ~、コイツは~!」
爺さん、午前中にやられているミズダコへのリベンジに燃えているのだ。
周囲のギャラリー達(と言っても私を含めて3人のみ・笑)もみんな自分の釣りを中止して爺さんに注目する。
「爺ちゃん、デカイか、そいつは?」
私が声をかける。
「お~。デカイぞ~。アンタの竿じゃ揚がらんぞ、コイツは~。ワッハッハ~。」
「ミズダコか?」
「かもわからんな~。」
爺さん、まだ合わせない。テンヤの釣りはアワセのタイミングが肝。ミズダコはマダコに比べアタックが遅いので、おそらくその頃合を爺さんはじっくりと計っているのだろう。
おのずと周囲の緊張は高まる。
爺さん、まだ動かない。
まだか!?ギャラリーは固唾を呑んで見守る!
と、爺さん、体勢を整えていよいよアワセの動作に入るようだ。
極限までに周囲の空気が張り詰める!
「そ~りゃ~!」
気合一発、大アワセを決める爺さん!
!!!!!!!!・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「ありゃ~、すっぽ抜けた~!」
爺さんの悲痛な叫び声が響き渡る。
手に汗握り見守っていたギャラリー達が一気に吉本新喜劇並みにズッコケる(笑
どうやら失敗に終わったらしい。
張り詰めた空気は音をたてて崩れ、再び静かで穏やかな海に戻った。
オチがついたところで、時間もきたことだし今日の釣りは終わりにしよう。
ミズダコの気配が濃厚になってきたようだが、マダコもまだいけそうな気がする。マダコとミズダコはシーズンが入れ替えだとも言うけれど・・。
ここはキャスティングスタイルでのタコ釣りはまだまだ未開の地。これからも意外な発見があるかもしれない。
それを楽しみに、これからもタコ狙いの日々が続きそうだ♪
〈タックル〉
ロッド:DAIWA TACORALDAS INF72HB
リール:SHIMANO Scorpion QuickFire1501
ライン:PE4号
Posted by ネオプラMASA at 23:36│Comments(2)
│蛸
この記事へのコメント
おはようございます。
のんびりかつ穏やかな釣りの情景がリアルに目に浮かびました。
吉本ばりにずっこけるシーンも(笑
久しくのんびりと釣りしてないなぁ…。春よ来い(-人-)
のんびりかつ穏やかな釣りの情景がリアルに目に浮かびました。
吉本ばりにずっこけるシーンも(笑
久しくのんびりと釣りしてないなぁ…。春よ来い(-人-)
Posted by つ at 2012年02月08日 07:21
>つさん
おはようございます。
雨は降っていたけれど、静かで落ち着く釣りが楽しめました。喫茶店でゆっくりでコーヒーでも飲んでいるような(?)、そんな感覚の釣行でした。
最後の爺さん劇場は最高でしたね。ズッコケも完璧に決まったので、一連の流れの完成度は高かったかと思います(笑
そろそろ春が恋しくなりますね。早くぼんやりとした暖かい中での釣りをしたくなりますが、周囲もガヤガヤしてくると、逆にひとり極寒の真冬に楽しむ釣りが恋しくなってみたり・・・(^^;
「のんびり」できるのが一番ですね(^^)
おはようございます。
雨は降っていたけれど、静かで落ち着く釣りが楽しめました。喫茶店でゆっくりでコーヒーでも飲んでいるような(?)、そんな感覚の釣行でした。
最後の爺さん劇場は最高でしたね。ズッコケも完璧に決まったので、一連の流れの完成度は高かったかと思います(笑
そろそろ春が恋しくなりますね。早くぼんやりとした暖かい中での釣りをしたくなりますが、周囲もガヤガヤしてくると、逆にひとり極寒の真冬に楽しむ釣りが恋しくなってみたり・・・(^^;
「のんびり」できるのが一番ですね(^^)
Posted by ネオプラMASA
at 2012年02月08日 11:18
