ナチュログ管理画面 海釣り・ソルトウォーター 海釣り・ソルトウォーター 北陸・甲信越 アウトドア&フィッシングナチュラムアウトドア用品お買い得情報

2013年05月18日

やっぱり、こい!

やっぱ楽しいな、コイ釣りは。
小林重工さんより頂いた特製針で、早速獲ってきた♪

やっぱり、こい!
風格、貫禄、威厳・・・いろんな表現が似合うけど・・・オレは好きだ!


先日、アングラーズに行った際、小林重工さんより僕宛に針が届いていた。
僕が時々やるノーシンカーでのコイ釣りに使う針であると。
僕は今までノーシンカーでの釣りにはチヌ針やトラウト用の太軸シングルフックを使っていたが、針の形状としてはコイに向いていないらしい。
そんな僕のために小林さんがわざわざ作って下さったようで。

なんとも有り難いお話!

やっぱり、こい!
これがその針。
道糸との接続部はケブラーで輪っかとなっおり、強度面は抜群。
僕個人としては、ケブラーの強度という利点に加えて、しなやかな素材であることから、コイに違和感を与えず餌を吸い込ませることが出来るのではないか、という期待を持った。

とにかく!
これは早く使ってみたい!コイを掛けてみたい!
そして、小林さんのご厚意に感謝の意を込めて、でかいコイを獲りたい!

そう思う僕だったが、折しも川は田圃の水が流れ込む時期であり、常に濁りが入った状態であった。
この濁りが落ち着かないことには、水中の様子が分からず、コイを狙いづらい。
やってやれない事はないが、魚が見えている状態で狙いを定め、喰ったのを確認してからのアワセを入れる、いつものスタイルで望みたいので、なかなか願いが叶わないでいた。

そして、実は今までにチヌ針やトラウトフックではスッポ抜けが多かったことも事実。
何度か大型に口を使わせるも、確信を持ったアワセがスッポ抜け、天を仰ぐことがあった。

要点としては、浮かせたパンに喰ってくる場合のフッキング率は悪くない。問題は沈ませた餌の場合。
パンなりミミズなりがコイの口に入ったのを確認してからアワセを入れても、口の中を滑るように針が抜けてしまうことがある。

悔しいんだ。
大抵、大型を選んで掛けていっているので、必然的にばらすのも大型。

そして、そんな僕の様子を小林さんは知る由もないのに、それを見透かしたように「ノーシンカーならこの針で」とお気遣い頂くあたり、さすがに釣りをやり込んでいる方だけあるなぁと感心しきりである。


そして、最近になり、田植えが終わった田圃が多くなったようで、川への濁った水の流入が減少した。
依然として恒常的な濁りはあるものの、水中の様子がなんとか見えるレベルまでには落ち着いたようだ。


やったらないかんでしょ、こりゃ。


陽光が降り注ぐも、吹き抜ける風はどことなく冷たい。

天が春から初夏への移ろいを迷っているかのような陽気。

そんな迷いに満ちた光の底を、僕は静かに歩いていく。



水の濁りは悪くない。
他の餌ならともかく、パンを使えばその目立つ白さで水中にある様子を認識出来る。
釣子力1号に道糸は銀鱗6号。その先には専用針。
魚達は橋の下、陰になっている所にたまっていると思う。

そっとポイントに近づき、様子を見る。
時々、橋の下からコイが出てくる。
撒き餌パンを投げるが反応しない。コイは底を突きながら進んでいるので、喰い気自体はあるようだ。
こうなりゃ沈めパンか・・。
いよいよこの針の真価が問われるか。

ちなみに今日使うパンは賞味期限を大幅に過ぎてしまった代物。
日付は4月23日となっている。使いさしをしっかりと封をして次回また使おうと思っていたら、いつのまにやら5月も半ば(^^;
なんとなく発酵臭が強くなっているような気がしないでもない。いや明らかに強くなっている。
この方が効くんじゃね?と良い方に考える(笑


橋の下には数匹のコイがいるらしく、ふらふらと出入りしている。
橋の上流側の水草が途切れて泥がむき出しになっている広場で餌を食べている様子。
ここまでは、今までの経験でわかっていること。現にここで何匹かコイを釣っている。

コイの進路を先読みして、撒き餌のパンを沈めてみる。

喰うかな・・・。
身を伏せて、じっと観察する。


1匹の大型のコイがパンを吸い込んだ。
いけそうかな。

コイは広場をゆっくりとウロウロしている。
今度は針を付けた仕掛けのパンをそっと投入。

さぁ、喰え、喰え・・・喰った!・・って、吐き出した・・。
コイさん、パンを口に入れたまでは良いが、違和感を感じたかすぐにぺっと吐き出してしまった。
なんてこった。
そのコイは「ここで飯喰うの、や~めた」と言わんばかりに泳ぎ去っていく。

・・・ありゃぁ (ノД`)


ま、いいや。まだコイは出てくるだろ。
撒き餌の沈めパンをいくつか投入。水中に匂いを漂わせ、橋の下からおびき出すのと、出てきたコイが出来るだけ長い間留まるように。

60センチほどの中型が出てきた。
しかし、彼は何か急な用事があったようで、真っ直ぐに泳ぎ去っていく(^^;


次、2匹のコイが出てきた。


大きいのと小さいの。
大きい方は目測70センチは超えているだろう。この場所では最大サイズに近いと思われる。小さい方は50センチくらいか。
どっちでもいいや。パン、喰ってくれ。
出来れば大きい方に来て欲しいけど、この際贅沢はいわん。


2匹のコイは沈んでいるパンを口にする。
よし、その調子だ・・。

広場を廻るように底をついばみながらゆっくりと泳ぐ2匹のコイ。
やがて、仕掛けのパンに近づいてきた。


底に沈むパンをコイが口にした。それも大きい方だ。
パンがしっかりとコイの口に収まるのを確認してからバシコーンッ!とアワセを入れる。


一瞬、確かな重量感を感じた後、爆発したかのような力強さで相手は一気に上流へ向かい走り始めた!

オワ~ッ!すんげぇ引きだ (((((( ;゚Д゚)))))

魚の泳ぐ方向に合わせて僕も移動する。
延べ竿で相手をするには最高のサイズのようだ。

釣子力1号がひん曲がっている。

糸鳴りが鳴り響く。


相手は身を翻すと、今度は一転して下流へと走り出した。
行く先には橋がある。橋の下には僕が通れるスペースはない。
耐えるしかない。
竿を横に寝かせて力強い引きを受け止める。

止まれー!!

相手は水面を凄まじい音で炸裂させた後、こちらの方へ泳いできた。
よし、しのいだ!


僕はタモを手にして、取り込み位置へと移動する。
しゃがみこんで体勢を低くし、竿を立て、竿尻を体につけて支えるようにする。ここまでくれば少しは楽になる。
相手を浮かせにかかるが、なかなか思うようにいかない。
これ以上、相手を怒らせても、もっとパワーを発揮して手こずるだけだ。
隙を見て一気にネットインさせよう。

なんとか水面から顔を出させて空気を1発吸わせた。
一瞬だが、相手の動きに翳りが見えた。
相手の頭は上流を向いている。
僕はタモを相手の後方、下流側に構える。
そして、相手が身を翻して下流への振り向きざま、待ち受けていたタモへと一気にネットインさせた。

よっしゃ!確保!


タモの中で激しく暴れるコイ。
重い。でかい。
今まで延べ竿で釣ったコイの中では一番大きいぞ、これ。


やっぱり、こい!
迫力があるね、このサイズになると☆
僕の体が、この上ない「やりきった」感に包まれる。


やっぱり、こい!
80センチ、6.3キロ (v^ー°)
僕の中でひとつの区切りをつけようと思わせてくれる魚。

延べ竿でのコイ釣りにはまってからというもの、サイズは70センチ以上、もしくは5キロ以上を目標値としてきた。
この目標設定は、使うタックル強度も勘案すれば妥当な線だと思っている。
そして、その目標は既にクリアしていたのだが、これ以上のサイズを狙おうという気は起きなかった。

70センチの上、80センチというのは、ひとつの大台だと思っていたし、そのサイズを狙うということはさらにはメーター級を狙うということにも繋がっていきそうな気がしていたので。
ただ、その為には、それなりのタックルで挑まなければいけない。折れない強さと相手の力をグイグイ奪い取ることの出来る強靭な竿、切れない道糸。
今の釣子力1号では、折られる可能性もあるし、竿にとっても酷な話だ。

リールを使えば問題ないのだが、人間側の逃げが効かない延べ竿での真っ向勝負を味わうと、その魅力からは簡単には抜け出せない・・。
リールを使う時は、単純に自己ベストを狙っていく時になるだろうか。
誤解してもらいたくないのは、僕は決してリールを使ったコイ釣りは延べ竿でのコイ釣りに劣るとは思っていないということ。
リールにはリールならではのテクニックがあるし、攻め方のバリエーションも多彩で、それはそれで魅力に溢れている。
なにより僕は、リールを使ったコイ釣りに憧れ、大鯉を釣り上げることに心ときめかせた少年時代を送った一人であるから。
これからもフィールドにあった釣り方で楽しんでいきたいと僕は思っている。

だから、今回のこのコイよりも大型を今のタックルで狙おうとは思わない。
結果的にそんなサイズが掛かればそれはそれで嬉しいし、獲るために全力を尽くすが。


やっぱり、こい!
針のチモトが激闘を物語るようにささくれ立っていた。
吸い込まれた際、咽頭歯で擦られたのかな?


小林さんから頂いた針は僕に大きな獲物をもたらしてくれた。
この場を借りてお礼申し上げます。
どうも、ありがとうございました。


そして・・・やっぱりコイ釣り、面白い!

その魅力は、豪快であり繊細であり、且つ深く。

無事に泳ぎ去るコイの姿を見送りながら、やはりどこか不確かな陽の光を僕は浴び続けていた。




〈タックル〉
竿:小林重工 釣子力1号
道糸:6号
針:ノーシンカー用針














このブログの人気記事
寒鮃
寒鮃

富山で尾長グレ
富山で尾長グレ

ライトな夜
ライトな夜

デイゲームにおける強風と根性の問題
デイゲームにおける強風と根性の問題

ロクナナ
ロクナナ

同じカテゴリー(鯉、鮒)の記事画像
野池ドラマチック
時を繋ぐ釣り
あの頃のマブナを
春のパン祭り
ガリクソン
季節限定
同じカテゴリー(鯉、鮒)の記事
 野池ドラマチック (2020-09-07 17:50)
 時を繋ぐ釣り (2020-09-03 21:57)
 あの頃のマブナを (2020-09-03 21:57)
 春のパン祭り (2015-05-10 18:17)
 ガリクソン (2014-06-10 14:37)
 季節限定 (2014-06-02 18:04)

Posted by ネオプラMASA at 00:52│Comments(5)鯉、鮒
この記事へのコメント
masaさんおめでとうございます!このサイズになるとやっぱり貫禄ありますね。

さぞかし釣子力1号がぶち曲がったのだろうと想像できます。
Posted by ナカ at 2013年05月18日 04:25
釣子力でそのサイズは
かなりファンタスティックだったでしょうね♪
お見事です。

コイも期限切れのパンは
口に合わないのかな(^_^;)

流石に80まで行くと
のされる自信ありますよ…。
Posted by 宮本重工 at 2013年05月18日 11:14
>ナカさん

ありがとうございます。

ご想像通り、釣子力は限界近くまで曲げられました。
久々に魚の引きに焦りましたね(^^;
グラスですから、ここからの粘りがあるのですが、これ以上やり取りを続けると危ないかなぁとも思ったので、隙をついてランディングしました。
釣子力は60ちょいくらいが一番無難に楽しめるかなぁと思います。


>宮本重工さん

ありがとうございます。

ファンタスティックでしたが、釣子力にはちょっと適正なサイズではありませんでしたね(^^;
おそらく、もっと大場所で沖に走られたり水深のある場所で底に突っ込まれたとしても、竿捌きでどうにかできると感じましたが、80クラスの魚にはもっと筋肉質な竿の方が安全だと思います。

パンを吐き出した奴は怒ったかもしれませんね。
「なんだこれ!いつのパンだよ!」って(笑
Posted by ネオプラMASAネオプラMASA at 2013年05月18日 14:51
はじめまして、パッコリと申します。
いい型ですね!!引きを楽しんでいる姿が目に浮かびます^^
私は鯉専門なのですがアドバイスなどいただけたらうれしいです!
また、遊びに来させていただきます。おじゃましました。
Posted by ぱっこりぱっこり at 2013年05月18日 19:07
>ぱっこりさん

はじめまして。
拙いブログですが、ようこそお出で下さいました(^^)

私にとって鯉釣りとは数ある釣りの中で楽しんでいるひとつであり、鯉専門の方にアドバイスとは、とても恐れ多くて出来たものではありません(^^;
ただ恐縮ながら申し上げるとすれば、私の好きなパンコイについては、「相手に気配を気付かれないアプローチ、状況に応じた効果的な撒き餌(もしくは撒き餌なしの1発勝負)、コイを喰わせる位置を読むこと」の3点を心がけています。これに付随する形で「餌を浮かせるか沈めるか」というものが付いてきます。
ぱっこりさんのブログを拝見しましたが、ヨーロピアンスタイルの釣りについては、知識としてはあるものの実践したことはありません。
ただ非常にシステマティックな釣りだと思います。ヘアリグについては、以前から日本の鯉釣りにあったタニシの付け方と共通している部分があることは興味深いですね。

今後とも、どうぞ宜しくお願い致します。
Posted by ネオプラMASAネオプラMASA at 2013年05月18日 22:12
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
やっぱり、こい!
    コメント(5)