酷暑爆風アオリイカ

ネオプラMASA

2020年09月04日 23:31

秋のアオリイカ、開幕である。
ちっとも「秋」ではなかったが(汗
9月3日


朝から強い風が吹いている。

ゆっくりと準備を済ませ、飲み物をたっぷりと持って家を出る。今日は暑くなりそうだ、てか既に暑い。

車を走らせながら目に入る街路樹や店の幟はどれも力強く、はたはた、はためいている。


海に着いたのは午前10時。少しは弱くなっていることを期待した風は、さらに勢いをもって吹きすさび、海面にはうさぎが飛ぶ始末。

さいわい、猛暑日予想のうえこんな風であるためか釣り場は無人で、風を背にできる位置に立つ。



2・5号のエメラルダスRVをキャスト。追い風に乗ってありえない距離をすっ飛んでいく。

例年実績の高いラインであるが反応はない。なるほど、足元にも墨跡のひとつもない。

移動するとその先にポツポツと墨跡があった。こっちだったか。


キャストすると掛からないまでもイカの反応が伝わってくる。

手前まできたエギの後方に2杯のアオリイカの姿。小さいな~。とりあえず掛けに入る。




無事今年の初物をキャッチ。
やっぱ小さい(笑


イカはいるし釣れることもわかった。あとはマイペースで釣っていけばいい。ひと安心。

でも、なんか目標が欲しいな。

一帯の墨跡の数を数えてみると全部で10個ある。とりあえず今日の目標は10杯のツ抜けとするか。

達成できるか分からんが、夕方までの半日でどこまでいけるかな。



それにしても風がすごい。爆風である。

背中で受ける風は寄りかかれそうなほどに強く、また時おり前方にバランスを崩すほどである。

そして猛烈に暑い。酷暑である。

この強風にさらされているからまだ気が紛れているのだろうが、意識的に水分補給をしないと危険なことが本能的に感じる。油断すると即やられる暑さだ。


暑さで意識が朦朧としたところに爆風をくらうと、気づいたときには海の中に投げ飛ばされているだろう。恐るべきコンビネーションによる合体技。自然のダブルインパクト、ロードウォリアーズもびっくりである。

なんという過酷。こんなイカ開幕戦は初めてだ。いつもならもっと秋めいてのどかなのに。



それでもイカは釣れてくる。

まだ小さいのでフォールですんなりエギを抱くことは少ない。おびえつつもエギに興味は抱くものの、まだ警戒心が勝る段階。

手前まで寄せて掛けるパターンに特化して釣り進める。

寄りが弱ければエギのサイズを上げてアピールを高めると、再び付いてくるようになる。カラーチェンジよりもエギ自体を変えてやる。大胆に目先を変えてやることで、イカの反応を繋げていく。




この子は途中で乗ってきた。
微妙だけど、このくらいのサイズが普通に途中で乗るか乗らないかの境界線かと。
アタリを感じてアワセが決まるのはやっぱり気持ちいいね。


寄せるエギは2.5号と3号の数種類を使い分け、掛けのエギはエメRVとエギ王コノシロ、ダートマックスでいずれも2.5号。もちろんこれらで寄せから掛けまで通せる時は通す。


今日いちばん反応が良いのはダートマックス2.5号のピンクボーダーゴールドリッチ。僕の大好きなカラーで、このエギがないと僕のエギングは成立しないほどに信頼している。今日は特にあからさまな効き具合だ。



今年はロッドを新調した。



エメラルダス ストイスト 90ULL-S。
僕の使うエギは3号メインであり、このロッドがぴったりかなと。

ティップがメバルロッドのように細く気を遣うのと、ガイドが小さく老眼が混じり始めた我が両目には厳しいが(笑

でも、昔はシーズン始まりは扱うエギのサイズが小さいことから当時市販されていたロッドでは適当なものはなく、手持ちのエギングロッドをあえて使わずにメバルロッドで代用していたものだ。乗りもいいし、アクションを入れてもエギが動きすぎることもない。

これは僕の仲間内に限ったことだったかもしれないが、操作性かつ釣り味ともに、そちらの方が楽しめたことは事実だ。

現在ほどロッドのラインナップが充実していなかったからね。まだシーバスロッドやトラウトロッドで代用していた人の多かった時代の話だ。


この90ULL、小さな反応もしっかりとわかり、伝わってくる情報量はかなり多い。正直多すぎて混乱するレベルであるが、そこは使い込むことで解決されるだろう。今日のような小型のイカパンチも結構な数を目と手元で感じることができた。だからといってそれは反射で合わせられるレベルのアタリではないが、次の呼吸からの展開を作りやすいし、何より暇にならなくていい(笑



際立ってのコアタイムというものがを感じられることもないままに、ダラダラと釣りながら時が進む。

それでも昼下がりを過ぎたころから反応が悪くなってきた。

単にスレてきたのだろう。

この爆風ゆえ、釣りが成立するラインはほぼ1ヶ所に限られるため、それも致し方ない。新しい群れが次々と入ってくるほどの状況ではないようで。

それでも潮目と同調できるタイミングはあって、その時に寄せれるだけ寄せて釣り繋ぐ。


風の弱くなるタイミングで逆風の位置(これが一番熱いラインでもある)に入ると一発で掛かるが、ほんの1分ほどだけなので、ほぼタイミングに支配され、自分の意志でどうこう出来るレベルではない(汗



久しぶりのロッドをしゃくり続けたら、気持ちが落ち着く前に僕の肘が悲鳴を上げてきた。

腱鞘炎のような痛みが走る。これはまずい。ロッドエンドを肘につけてアクションさせるが、かえって動きが激しくなりこのロッドではティップへの負担が大きい。サウンドジャークするんじゃないし。

その前に僕の肘がやっぱり無理と言ってきて、無理なく左手でロッドエンドをフォローしてしゃくり続ける。



いいところでキリをつけたい。

反応が悪くなっているが、なんとかで区切りをつけて帰りたい。

当初の目標であるツ抜けはとっくにクリアして、あと1杯でダブルスコアの20杯なのだ。


夕マヅメまでにはまだ時間があるが、今日のファンタジスタであるダートマックスピンクボーダーゴールドリッチが最後をしめてくれた。




祝・目標達成♪
さ、帰ろう(^^;



シーズン開幕としては、ある程度の数は釣ったと思うが、いかんせん厳しい状況であり、掛けるまでのプロセスが難しかった。全く数を釣った感覚はなく、長距離のランニングを走りきった時に似た達成感を伴った疲労感をに包まれている。

もう少しイカが大きくなればもっと簡単になると思うが、こうい状況の方が熱くなれるのは確かなことで。



帰途の途中、たっぷり持ってきた飲み物ではやはり足りなかったようで、コンビニで買ったジャスミン茶がひどく美味くてほぼ一気飲み。

車内のラジオからは今日の最高気温が38度を超えたと流れている。

なんだそれ。

暑いとは思ったけど、どうかしてるっしょ。よく俺の身体もったな半日も。

やっぱこんな過酷なイカ開幕はないって(^^;

それでもコンビニの前の街路樹が並ぶ辺りからは、スズムシのびっくりするほど大きな合唱が鳴り響いている。


なんか、秋なのか夏なのか・・・

わからんから、とりあえず家に帰ってビール飲も。





翌日、肘の痛みはやはり残り、仕事カバンを持つ右腕が痛い。湿布を這って出勤したところ、

「あれ?どうしたん、釣りのしすぎか?」

と何人もから冗談交じりで声をかけられる。

すんません、マジでそうなんです(笑






本日、登場してくれたキャストの皆様。
(1杯だけ画像撮り忘れにつきあしからず(^^;


















以 上。


釣れてきてくれたイカ達に感謝。






<タックル>
ロッド : DAIWA EMERALDAS STOIST AGS 90ULL-S
リール : SIMANO STRADIC CI4+2500HGSDH
ライン : GOSEN DONPEPE8 0.6号
リーダー : KUREHA SeagerAce 1.75号










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