5日前。
渓流トラウトで遊ぶつもりが先日からの雨で増水中。全くの門前払い状態なので海方向へと車を走らせる。
途中にある桜の木が満開だ。
全開の満開である。
散り始めるまでもう間もなくだろうけど、その直前の花一つ一つが声を上げて炸裂したかのような満開模様は毎年のことながら息を呑む光景だ。
毎年、この咲き誇る桜に何かしら誓っている気がするのだが、夏の終わりには何を誓ったかすっかり忘れているところを見ると、おそらく全くもって大したことではないのだと思う(笑
今日の海は濁りが入ってるだろうし波もそこそこあるみたいなので、シーバスのデイゲームといこう。冬の間もちょくちょく楽しんでいたこのゲーム。一昨日に入ったポイントではショートバイトが数回あった。フッキングこそしなかったものの、なんかいけそうな感触は得られたので今日もそこに入ってみるか。
釣り人にとって信じる気持ちは、何よりも尊い。
はたして到着したそのポイントは、平日の昼間にもかかわらず満員御礼。まじか。
よほど釣れてる情報が出回ってるのかわからんが、まさかのここでも門前払いとは。なんてこった。
仕方ないので第二候補のポイントへ移動。
1時過ぎに到着。
高い位置に鎮座する太陽に照らされた海は波っ気じゅうぶん。濁りもバッチリ入っていて条件はとても良い。さっきのポイントには後ろ髪をひかれたけど、ここでもいけそうな雰囲気が漂っていて気分が上がってきたぞ。
ここにも同じくシーバス狙いの釣り人が3名いるが、まだ入る場所は空いているので無事エントリーできた。
ルアーはレンジバイブ70のチャートをチョイス。
さ、始めるか。
大海の 磯もとどろに 寄する波 割れて砕けて 裂けて散るかも
源実朝将軍の和歌を思い起こさせるような波が向こうの離岸堤で爆発している。
このポイントの護岸も所々波で洗われ、時折勢い余った波しぶきがパラパラと近くに落ちてくる。
灰色の曇り空での大波はひたすらに鬱々とした怖さがあるが、青空の下ではどこか健康的な感じがするから陽の光ってありがたいね。
波の動きに合わせて緩急をつけながら早めのリトリーブで攻める。
シーバスには釣れない釣りのメンタル耐性をとことん鍛えられている(涙)ので、他の釣りと比べて反応がなくても飽きずに延々とキャストを続けていられる。いろんな釣りが好きだけど、シーバスは気持ちを込めて打ち込んだ釣りのひとつだもんな。ただ、昔は12時間ぶっ続けで全くのノーバイトの中キャストを続け、「MASAくん、変態だよ変態!」と笑われのは懐かし思い出だけど、今はさすがにその強さは消え失せていると思う(笑
開始から30分ほど経っただろうか。
不意にドンッと押さえ込むようなバイト。
アワセを入れると愛竿CPSがきれいなカーブを描き、確かな重量感が伝わってきた。
相手はドラグを出しながら突っ込みと首振りを繰り返し抵抗する。それは諦めない強さ。サワラとウグイじゃないことは確かだわ(笑
引きの感じからシーバスであることは間違いないだろうし、まあまあのサイズっぽくもある。
エラ洗いは一度だけで、水深があるので下方向への抵抗が主だ。思ったよりも弱らないので少しずつドラグを締めてプレッシャーをかけていく。
ようやく手前の魚体がゆっくりと水面を割った。
お、そこそこのシーバスじゃないの。
取り込みの段階になって、隣で釣っていた方がタモ入れをかって出てくださった。
なんともありがたいことである。
波があるので少し手こずったが無事ネットイン。
手伝ってくださった方に感謝、感謝。
納得のデイシーバス。
この彫りが深くてなんとなく鉄っぽい顔つきが好きだな。
デイゲームは掛けてから取り込みまで全て丸見えなのでたまらんわ。だってまだ昼の1時台だもん。
サイズは75センチ。
昼間にこのサイズを釣ったのは初めてなので、そこがまた嬉しい。
レンジバイブ、丸飲み。
今日いけんじゃね?と鼻息荒く続けるがその後は反応がなかった。単発だったね。
時間的にはこれからという夕方になるあたりで終了。家帰んなきゃ。
帰り道、通り道の満開の桜はやはり見事でため息が出る。満開の桜に鱸、まごうことなき春。
OK、満足だ。
〈タックル〉
ロッド:UFM
ウエダ CPS-902EX-ti
リール:Daiwa CERTATE2500
ライン:GOSEN DONPEPE8 0.8号
リーダー:Seaguar Grandmax5号
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