ギザギザハートの自作針

ネオプラMASA

2013年01月28日 19:42

溶けたと思ったらまた降りましたな、雪のやつ。
海は大荒れだし、こんな日は家にこもるに限ります・・。
1月27日

前日、購入した夢枕獏の「新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編 」を読み終えた。
この「餓狼伝」シリーズは僕の大好きな本のひとつで、ひたすらに人と人が戦う物語(刃牙の板垣恵介が漫画化してますね。こちらも素晴らしくいい世界観を醸し出していて大好きだ。)である。
格闘技が大好きな僕にとっては、夢枕獏の圧倒的な筆力により展開されるこの物語に囚われてしまっているのだが、その割には今回の新刊は発売されてからかなり時間が経ってからの購入となった。
好き過ぎて、すぐ読んじゃうのが勿体無いとの思いもあったりなかったり・・。
案の定、読み始めたら止まらなくなり一気に読んでしまったのだが、いや~、今回の話も素晴らしかった。
泣いちゃったよ、もう。
今回の登場人物である堤城平の燃え尽き方は、ある意味、同じ夢枕獏作品で僕の一番好きな「神々の山嶺」で羽生丈二の最期に共通するものがあるような気がして、読んでて涙が止まらなかった。


で、読後の興奮冷めやらぬまま、鮒釣り用の餌のミミズを調達しに出かけた。
この時期、渓流釣りは禁漁ということもあり、ミミズが置いてある店は限られてしまい不自由する。大体、ミミズを「買う」ということに若干の抵抗も覚えるので、今年は家の菜園の一画に堆肥や毎日出るペットのハムスターの糞を利用して「ミミズ培養スペース」を作ろうと目論んでいる。
でも雪が積もっちゃえば、やっぱり捕まえにくくなるのかな?ま、やるだけやってみよ。


ミミズを調達した足でアングラーズ富山へ。
店長と鮒や淡水の釣りについて語り合う。なかなかこういうマイナーな釣りの分野(あくまで富山に限ってのことね)の話を出来る相手っていないのだ(笑
リールのOHで交換が必要となった部品の注文をする。
それと鮎の友釣り用の針を購入。

鮎針の購入は、別に今年から鮎の友釣りを始めるわけではなく・・・

来るべき渓流シーズンに備えて!

鮎針で自作のトリプルフックを作るためだ。


この鮎針、おそろしく掛かりが良い。
ちょっと触れただけでサクッと手に刺さるもんだから、その性能に恐れ入るやら痛いやらで。
「ナ~イフみたいに尖っては~ さ~わるものみな 傷つけた~♪」
ってなもんだ。

そんなギザギザハートもびっくりな針であるが、もちろん考え付いたのは僕ではない(^^;
以前読んだ本に出ていて、「これ使えるかも!」と思って試してみたら、自分の考えていた魚のルアーへのアタックの頻度ってものが覆されるほどの反応が出てしまい、その威力に驚いた。

ルアーに対して、まとわりつくようにチェイスする渓流魚はもちろん、メバルにおいても威力は絶大だった。殆ど認識できないか、もしくは諦めていた程度のショートバイトも全部掛けてしまう。
かなりの確率でルアーへアタックした魚を拾ってしまってんじゃないか、と思うほどだ。管理釣り場なんかで使えばどうなることやら(^^;

ひとつのミノーに2匹のヤマメが一度に釣れたこともある↓


マル秘ポイントにつき背景ボカシにて失礼!(実は結構メジャーな場所かもしんないけど・汗)
1匹は口に掛かっていなので、釣れたというよりチェイスした魚が掛かったという表現が正しいですね(^^;
何気に銀毛ヤマメってとこがマニアックでしょ。管釣りじゃなくてネイティブよ。(笑

ただ、これは僕の作り方に問題があるんだろうけど、強度的に弱い部分があり、アベレージサイズのメバルなんかには問題ないが、尺級やでかいキジハタが相手となると不安が残る。
ちなみに、今までの僕の実績で言うと40センチのイワナでは問題なかった。
プラグにはトリプルフック、ワームにはシングルで使用していたが、海ではどんな魚が掛かるか想定出来ない部分があるので、ある時期からこの針の使用は控えている。


最近では、渓魚を狙うことは少なくなったが、それでもたまには行くので、その時のために作っておくことにした。
使う素材は鮎針、フライ用スレッド(多分友釣り用の巻き糸の方が良いと思うが、僕の場合手持ちのスレッドがあるため流用してるだけ)、アイ用のフロロ2号(1号でも大丈夫)、瞬間接着剤。


作る時はフライのタイイングツールやバイスがあると便利です。


こんな感じで。



完成品。
真ん中の赤いスレッドを巻いた2つは明らかにスレッド巻きすぎの失敗作ですな(^^;


そんなこんなで家で過ごす釣り人の時間は過ぎていき・・・。
明日はタコを狙いに行こうと思っているけど、まだ海は荒れてるから厳しいかな・・と思ってみたり。
やっぱり寒鮒釣りに興じることになるのかな、と思ってみたり。
外に居ても、家に居ても、結局釣り人は釣り人でしかない。


夜、村上春樹の「ノルウェイの森」を読み終えた。
官能的であり美しく、悩ましく繊細で、掬った砂が手から次々とこぼれ落ちていくような悲劇の物語。
読み進めるうちに、自分自身の辛く悲しい思い出もリンクしていき、読み終えた時はしばらくぼんやりとしていた。
外を見ると、また雪が降っている。
「雪よ、全てを白く染めておくれ」なんていう陳腐な台詞がよくあるけれど、ホント「染められるもんなら染めてくれよ」と思った雪の夜。





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