前々から息子にはキス釣りに連れて行くことを約束していた。
しかし予定していた日に限って天候や海況が悪く断念すること2回。前日、天気予報を見ながら今度こそ大丈夫そうだなと思いきや、当日は朝からなんだか不安定な空模様。
それでも自宅周辺では雨の気配が消えたようなので、昼食のソーメンをかっ込んでから家を出た。
子供を連れての釣りってポイント選びがシビアになるよね。
安全で簡単、且つ釣果が見込める場所。
かなり贅沢な条件だけど、これに「広々として他の釣り人に迷惑がかからない」ってのが追加される。まだ道具の扱いに不慣れだからね。
別に難しい釣りや運に左右される釣りをしようってんじゃないから、釣果だけなら的外れな場所さえ行かなければなんとかなるだろうけど、他の条件も満たす場所となると悩ましくもなる。
僕は「家庭持ちの釣り人は、家族を釣りに連れ出した時に存分に楽しませることが出来て一人前」という勝手な思い込みを持っているため尚更だ(^^;
家を出て間もなく、近くの小河川がやたらと濁っているのが見えた。
この川の上流はあそこでやがてあそこに合流するから・・・あのポイントは結構濁りが入ってそうだな。
この時点でポイント候補のうちのひとつが消えた。
息子のリクエストは「とにかく投げたい!投げる釣りがしたい!」というもの。
聞くとどうやら釣果は二の次で、とにかく投げられればOKらしい。
普段から野球を習っているためか、投げるという行為がやたらと好きな彼らしいリクエストだ。ホントはバッティングの方が好きらしいが、釣り竿をバット代わりに振り回されても困る(^^;
広い釣り場で混み合わない場所。離岸の間をランガンも考えたが、投げ釣りの先行者がいれば狙える範囲が狭くなり投げる練習もし難い。できれば腰を落ち着かせて釣りをしたい。やはり広い場所に行こう。
目的地を決めて車を走らせていると雨が降ってきた。ただその雨はごく狭い範囲で降っていたらしく、すぐに雨雲からは抜け出たようだが、港町に到着すると路面が濡れている。
餌を買いに釣具屋へ入って話を聞くと、つい先ほどまで降っていたとのこと。
おばちゃん、こちらが子供連れなもんで「お母さんにいっぱい釣ってってあげられ~」と砂イソメをやたらとサービスして入れてくれた。う~む、これだけの量のイソメを消費するっちゃあ、一体何匹釣らなければいけないのだ(笑
店を出ると風がやや強い。西風だ。
この風を背にできる場所。投げる方向を選べる場所って言えばあそこだろうけど、人気の場所だからある程度の先行者が居るだろう。特に今日は日曜日だし。しかし先ほどまで雨が降っていたことを考えれば、案外と人出は少ないかもしれない。もし埋まっていても周辺は広いサーフだからそっちでやればいいや。
果たして到着してみると、予想通りというか予想以上に釣り人の姿がない。
目当ての位置にこちらと同じく子供を連れた二人連れがいたが、こちらと入れ違いに帰っていかれた。
息子には8,7ftのシーバスを持たせる。ラインはナイロン。トラブルなく投げる練習をするためのタックル。PEにメバルロッドだと、初心者が投げる練習をするには扱いが難しいし練習には向かない。慣れたら投げ竿を持たせようとも思うが、基本を身に着けるうちはライトなシーバスロッドが良いように思う。
僕はメバルロッドを使用。まず投げる練習に入る前に、僕がキャストしたこのタックルを渡して、底をさびく練習と魚のアタリを体感させる。
魚はたくさん居るようで、さっそくアタリが出る。
「うおっ!来た来た!」
「わかりやすいだろ。それがキスのアタリだよ。後はゆっくりと慌てずに巻いてきな。」
キャスト練習。
息子はさすがにこれがしたかっただけあって、いきいきと練習に励むが、早く次のキャストがしたいのか仕掛けをさびく速度が速い、というかリールをクリクリ巻いている。
「ちょっと速過ぎだ、それじゃ魚が餌を追わないぞ。」
「いや、もう釣れてるんだよ。」
「マジか。」
やはり魚はたくさん居るらしく、すぐにあたってくる。
しかし、息子はさびく動作がいまいち上手く出来ずに、さびくスパンが短く、またスピードが速いためにトゥイッチのようになってしまっている。
「もっとゆっくりと仕掛けを引いてくるんだ。歩くスピードくらいだぞ。」
「うん、わかった。でも・・・ほらキタよ♪」
「マジか。」
どうにも魚がたくさん居るらしいのだ。
こんなアクションでも喰うのかよ。激しいアクションが有効な時もあるはあるけど・・・なんだか逆に教えられたようで少し悔しい(^^;
少しずつ様になってきたかな(^^)
コンスタントに釣れ続く。
息子の面倒を見ながら釣るので効率良くとはいかないが、僕が釣る分にはスカで仕掛けが帰ってくることはない。
ただ型は小さく、掛かりの良いリリース行きの個体が多い。それだけ針掛かりもシビアになるけど、丁寧に掛けていけばWでも獲れる。
「いいな~。俺もWで釣りたい。」
「じゃあ、1匹掛かってもそのままゆっくりと引いてきてごらん。」
「やった~!Wきた~!」
ホントにきたな、おい(^^;
周辺をマゴチ狙いの釣り人が入れ替わり立ち替わり入ってくる。釣れるかなと期待して眺めていたが、結局最後まで魚を掛けた人の姿を見ることはなかった。なんだ、誰か釣れたら次はマゴチ狙いで来ようかと思ったのに(笑
3時間ほどやって切り上げることにする。
釣ったキスはリリースしたものを含めて40匹ほど。いろいろと教えながらでの結果なので妥当なとこかな。移動することなく腰を落ち着けてやれたことが良かった。息子はとても満足できたようなので何よりだ(^^)
「今度は何を釣りたい?」
「う~ん・・・大物が釣りたいね!」
そんなの俺だって釣りたいわ(笑
〈タックル1〉
ロッド:TENRYU BIGEYE BE802
リール:RYOBI ZAUBAR1000
ライン:PE0.8号
〈タックル2〉
ロッド:LUCKY CRAFT ESG8`7
リール:Silstar PinnacleDeadBolt
ライン:ナイロン2号
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