こんな暑さの中に身を置くと、いよいよナマズも本格シーズンにはいったんじゃない?と思う。
この土日で多くの農家が田植えを終えたようだ。
微妙に田圃からの流水量も変化が見られる。
このまま暖かな日が続いてくれると嬉しいなぁと、紫外線が目に見えるような眩しさを伴った景色を眺めながら。そう思った。
陽は高い。
しかし、雲が日差しを遮ってくれ、ちょっと動くと汗ばむような気温ということもあり、ナマズは充分にルアーに出そうな気がした。
狙いはピンスポットの落ちパク。もしくは岸を擦るようなタイトなトレース。
おそらく外さなければ、キャッチできそうな気がする。
もちろん暗くなってからは、或いは祭り状態になるかもしれないが、今日はその時間に釣りをする気はない。
自分のやりたい時が時合い。僕はそう考えている。
ポイントに到着。
目ぼしいスポットをサクサクと決め撃ちしていく。
3投して反応なければ移動。
本来、陽が高い時の攻め方としては、ネチネチと撃ち続けることが有効なのかもしれないが、展開の速い釣りの方が今日のような暑い日はだれなくて僕にとっては良いんだ(笑
そして、本命ポイント到着。
ここはバイトを乗せきれないことが続いている場所のひとつ。
ケジメ的な意味合いで、是非とも獲っておきたい場所なのだ。
ジッターはいつもの「絶対に獲っちゃるけんねチューン」のさらに上行く「ザクとは違うのだよザクとはチューン」。意味不明かもしれないが、ガンダム好きならなんとなくニュアンスだけでも分かってくれるか?分からんか(^^:
他に「火事場のクソ力チューン」や「お前はすでに釣られているチューン」等、もうネーミングはどうだって良いんだけど、信頼しているチューン方法はいくつか用意している。
しかし、まだ僕の中では「これ!」という究極的なチューンは未だ模索中であり、最終型の「我がジッターに一片の悔いなし!チューン」に行き着くのはまだ先になりそうだ(笑
このポイントは川がカーブしている所であり、高確率でナマズが付いている。
暗くなってからは流芯で出ることも多いが、明るい時間はカーブ内側のシャローにある立ち枯れの茅の中や、流れの外側、水深のある岸沿いで出る。
いずれも非常にタイトなキャスト&トレースが要求されて面白いのだ(^^)
まずは立ち枯れの茅の間にキャスト。
出る時は着水もしくは巻き始めで出るのだが・・・今日は出なかった (ノД`)
本流筋を一度トレース。
出ないと思っているが、あえて岸際に付いているナマズに波動を感じさせる意味でのトレース。
そして、本流脇にキャストし流れに乗せてドリフトさせ、岸際にルアーが到達したところで、岸沿いをなめるようにトレースしてくる。
カーブのRの頂点付近で・・・
ガポンッ!
しゃあ!出た!
バズスレイターが一気に絞り込まれる。
ダァーッシャァア!と気合1発アワセを入れる。
ゴンゴンと手元に響くヘッドシェイク。
よし、1発で乗った w(゚ロ゚)w
相手は激しく水面を割って、のたうち暴れる。
悪くない。60はいってそうだ。
引きも重量感があり強い。手前にある枯れ木に絡まれないよう、ロッドを捌きながら対処する。
面白れ~!やっぱたまんないね、ナマさんは ( ̄ー ̄)
こちらの騒ぎに気付いたのか、近くで遊んでいた子供達が集まってきた。
そちらに目をやると、みんな固唾を呑んで身を乗り出して見守っている。
「危ないから、あんまり前に出ちゃダメだよ。」
子供達に一声掛けてから、やり取りに集中する。
比較的流れのある場所でのやり取りなので、引きの強さが増幅されてバズスレイターが良い曲がりを見せている。
隙をついてネットイン。
63・5センチ。重さは2キロジャスト (v^ー°)。
良い体格の、いかにもナマズらしい怪魚的風貌を持った僕好みの1匹 Ψ( ̄∀ ̄)Ψ
こんなのが、こんな小規模なポイントに隠れているんだから面白いよね♪
やっぱいい顔してますな (≧∀≦)
引きの強さならコイの方が強い。面白さ、旨さならアオリイカやメバルは文句なし。テクニカル、奥深さならヘラブナ。派手さなら、スズキやバスの方が飛んだり跳ねたりやかましい(笑
でもナマズにはナマズにしかない魅力があり、それは僕をとても引きつけてやまないのだ。
ネットインさせると、子供達から歓声が上がった。
「うわ~!すげ~!」
「何て魚?」
「ナマズだよ。初めて見たかい?」
「うん!初めて!」
4人ほど居た子供達だが、ランディングを終え、地面に魚を置いたところで子供達は遠くにいる仲間達を大声で呼び寄せる。
「お~い、こっち来いよ~!」
「ナマズ!ナマズおるよ~!」
程なく、わらわらと子供達が集まってきた。
子供達と一緒に、そのお母さん達も一緒にやってきた。
「うわ!大きいですね!こんなナマズ初めて見ましたよ。」
「この川はコイとフナしか居ないと思ってたけど、ナマズも居るんですね~!」
「何か他の魚を釣ってらして、ナマズが釣れたんですか?」
「いえいえ、ナマズを狙ってたんですよ。この川にはコイの他にもナマズが沢山居るんですよ。」
僕はにこやかに答える。
「へぇ~。これ食べるんですか?」
「いえいえ、すぐに逃がしますよ。」
「あ、キャッチ&リリースってやつですね!」
「そうです。釣るのが楽しいんです!」
お母さん達以上に子供達は大興奮だ (*´∀`*)
「すっげ~。オレも釣り好き!」
「そっか。じゃあ、今度大物が釣れるといいね。」
「うん、こんなナマズ釣ってみたい!」
「オレも!」
「わたしもやってみたい!」
子供達の目はキラキラと煌きに満ちた輝きを放っている。
子供達にとっては、ちょっとした非日常な光景が目の前にあるのだろう。
こんな時の子供の目って、すごく純粋でまっすぐだ。
僕は一介の通りすがりの釣り人であり、その釣りしてたオッサンが見たこともないようなナマズを釣り上げた。
子供達には、それだけで充分に興奮すべき事象なんだろう。
この子達がいつか大きくなった時に「そういえば昔ここでナマズ釣ってたオッサンがいたなぁ」くらいに思いだしてくれるような、小さな記憶として残ってくれたら、僕としてはなんだか凄く嬉しいんだが(^^)
その後、流れを泳ぐ小型のナマズを発見。近くにジッターをキャストすると、パシュッと出たが乗らなかった。
ミスバイトしたナマズは一目散に下流へ泳ぎ去っていった。
流れを登るコイに混じって、足元を大きなソウギョが泳いでいく。こんな所でソウギョを見るのは初めてだ。
短いけど充実した時を過ごすことができた僕は、晴れやかな気分で帰途に着く。
OK、いい時間だった。
〈タックル〉
ロッド : Valleyhill Buzzslater BSC-64MG
リール : AbuGarcia ambassadeur4601C.R.GANNER
ライン : PE5号
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